スクワットの効果と基本のやり方
数多くあるトレーニングの中で、アスリートが率先して行っている3つの種目があります。
ベンチプレス、デッドリフト、そしてスクワットが、これにあたります。
このようにスクワットといえば「痩せる」というより「鍛える」というイメージがあるのではないでしょうか?
ところが、このスクワットが短期間で効率よくダイエットできる方法として注目を集めています。
なぜスクワットが効果的なダイエット方法だといわれるのでしょうか?
今回は、その理由と具体的な方法について調べてみました。
痩せるスクワットとは?
痩せるスクワットとは、その名の通り、スクワットのエクササイズを取り入れることで身体のダイエットを目指す方法です。
そもそもダイエットを成功させるにはどうしたらいいのでしょうか。
ダイエットを成功させるには、1日の消費エネルギーが食事による摂取エネルギー量を上回る必要があります。
人間の1日のエネルギー消費量は、基礎代謝、生活活動代謝、食事誘導性熱代謝などからなると言われています。
その中でも、一番大きい代謝は全体の60~70%を占める基礎代謝です。
基礎代謝とは、内臓を動かしたり、体温を維持したりなど生命を維持するために消費される必要最低限のエネルギーのことです。
ただ寝ているだけでも消費されるエネルギーなので、食事や運動に加え、この基礎代謝量を増やすことができれば「太りにくく、痩せやすい身体」になると言われています。
このスクワットダイエットは、筋肉量の多い太ももや下半身を重点的に鍛えることによって基礎代謝を上げ、痩せる体質に変えていくと言うダイエット法なのです。
スクワットの効果は?
人の筋肉の約7割は、下半身にあると言われています。
最も大きいのは、太ももにある大腿四頭筋。
また、お尻にある大殿筋や中殿筋、ハムストリングと呼ばれる太ももの裏にある筋肉、ふくらはぎの下腿三頭筋など立つ・歩くといった基本的な動作を行う際に必要不可欠な筋肉がひしめき合っています。
そのためスクワットで使う筋肉は特に大きく、一番カロリーを消費します。
つまりスクワットは、筋トレの中で最もカロリーを消費できて、効率よく筋肉量を増やすことができる筋トレ方法といえます。
このため、スクワットによって太ももを中心に鍛えることは、ダイエット効果だけではなくその他にも様々な効果を得ることができると言われているのです。
スクワットで健康維持
「血液の流れを円滑に保つこと」は健康維持に最も重要と言われています。
血液は体内を循環することで、全身の細胞に酸素や栄養を運ぶ役目を果たしています。
もし血液の流れが滞れば、全身のあらゆる組織が活力を失い、あらゆる病気の発症につながる可能性があるからです。
では、どうすれば血液の流れをスムーズに保つことができるのでしょうか?
そのカギを握っているのが『ふくらはぎ』と言われています。
心臓から押し出された血液は、全身をめぐって、再び心臓へと戻っていかなければなりません。
ここで大事なことは、心臓には血液を動脈内に勢いよく押し出す働きはするけれども、全身に送り出された後の血液を吸い上げる力までは持ってはいないということです。
では、心臓から押し出された血液は、いったいどのようなしくみで心臓へと戻っていくとおもいますか?
実はこの点に、ふくらはぎが第2の心臓とする秘密も隠されているのです。
体の上部のほうに回った血液は、重力の助けによって比較的楽に心臓までたどり着くことが考えられます。
また、心臓の下部、すなわち足のほうに下りていった血液は、重力に逆らって上がり、心臓にたどり着かなければなりません。
それには、ふくらはぎの筋肉がしっかりと収縮して、力強くポンプの役割を果たしていくことが最も重要なポイントになってくると言うのです。
スクワットとのやり方とダイエット
スクワットダイエットが身体のシェイプアップに有効である基礎代謝の向上に有効であるということだけでなく、健康維持に繋がっていくと言う事が、ここでご理解いただけたのではないでしょうか。
さて、スクワットは、更に脚やお尻のラインをキレイにする効果もあります。
正しくトレーニングができれば、ボディメイクに非常に効果的です。
しかし、せっかくのスクワットも、やり方を間違えると効果が半減してしまいますし、正しいやり方でスクワットをしないと十分な効果を得られません。
ここでは、効果的な正しいスクワットのやり方をご紹介します。
基本のスクワットの正しいフォーム
正しいスクワットの基本的な姿勢は、以下の通りとなります。
・足は肩幅より少し広めに程度に開く
・足の爪先は真っ直ぐよりも少し外側を向ける(内股にならないように)
極端にヒザが内側に入ったり、外に向いたりすると、ヒザ関節に負担がかかってしまいます。
・膝を曲げる時に、同時に股関節も曲げて体を落とす
・お尻を突き出し、膝が爪先より前に出ないように注意する
ヒザが前に出すぎると、ヒザ関節に負担がかかってしまうので注意が必要です。
・背中を丸めないようにする(お腹で背中を押し、背中でお腹を押すイメージを持ちましょう)
腰・背骨に負担がかからないように、背中を丸めず、筋肉で上体を支えて、背骨に負担がかから
ないように、腹圧をかけます。
・太ももと床が平行になるまでしゃがみます
ヒザの角度が浅いと、筋肉を一部しか使わず、効果も低くなってしまいます。
・立ち上がる時は完全に膝を伸ばさない
・息を吐きながら8カウントで降り、次に息を吸いながら8カウントで上がるようにゆっくりと
した動作を心掛けましょう。
下半身に効果的なスクワット
引き続き、特に下半身に効果的と言われるスクワットのやり方を紹介します。
・足は肩幅より広く、お尻がすっぽりと収まる程度に開きます。
・お腹に力を入れ、凹ませます。
・胸を張り、肩が耳の下にくるようにします。
・目線を遠くに置き、膝を少し曲げた状態からスタートします。
・背中や腰を曲げず、お尻を後ろに突き出すイメージでしゃがみます。
・爪先と膝を同じ方向を向くようにします。
・太ももと床が平行になるように、膝は90度に曲げましょう。
・呼吸は止めずに行います。
ヒップアップに効果的なスクワットのやり方!
通常のスクワットでもお尻を引き締めることができますが、より効果が得られるがブルガリアンスクワットと言われるスクワットです。
ブルガリアンスクワットは、簡単に言うと片足で行うスクワットになります。
正しいやり方を覚えて、美尻を手に入れましょう。
①足が載せられる台を用意し、その台に背を向けるようにして立ちます。
②片足の甲を台に乗せます。
③床ついている足は膝を曲げた時に、膝がつま先よりも前に出ない位置まで台から離します。
④床についている足の膝を曲げ、体を下ろします。
この時、膝は90度まで曲げるのが理想です。
⑤ゆっくりと元の位置に戻します。
⑥反対側の足も同様に行います。
⑦片足ずつ左右15~20回を1セットとし、3セット行いましょう。
スクワットの回数は?
スクワットは基本に忠実に正しく行うと、1回でもかなりの負荷があります。
そのため、回数を多くこなす必要はありませんが、やはり自重の場合は毎回限界までやることをおすすめします。
ダイエットという観点からすると、「これが限界」と思える回数よりも1つでも多く行うことが大切だと考えます。
スクワットの消費カロリー
スクワットの消費カロリーは、体重などによっても多少の誤差がありますが、1回あたり0.42㎉と言われています(1分間に15回行ったと仮定して)。
ご飯茶碗一杯(150g)のカロリーは約220㎉と言われていますので、これをスクワットで消費しようと思ったら、計算上は、8,000回近く行う必要があります。
とても現実的ではありませんし、思っていた以上に消費カロリーが少なく、「それで本当にダイエットに効果があるの?」と思った方も多くいらっしゃると思います。
しかし、スクワットダイエットの目的そのものが運動によってカロリーを消費することではなく、カロリーを消費しやすい身体=基礎代謝が高い身体に変えることを目的としています。
そのため、一回のスクワットで消費されるカロリーは少ないものの、筋肉量が増えるに従い基礎代謝量がアップするため長い目で見ると消費カロリーの増加に繋がると言うわけです。
スクワットでダイエットを成功させる有酸素運動
スクワットによるダイエット効果を高めるためには、同時に有酸素運動を取り入れることをおすすめします。
スクワットで筋力を増やした上で、脂肪燃焼効果の高い有酸素運動を行うとダイエット効果を得ることができると言われています。
スクワット自体もしっかりとした呼吸法で行えば有酸素運動として行うことも可能です。
時間がなくジョギングや水泳などの運動ができにくいという方は、スクワットを行う時に酸素を多く摂りこむことを意識してみると良いと思います。
スクワットの注意点
スクワットは、正しいやり方で行わないと腰や足に過度な負担を掛けてしまいます。
また、慣れないうちは、ふらついて転倒などの思わぬ事故が起こる可能性もあるため、つかまれるものがあるところで始めるのも良いかも知れません。
また、スクワットを行う上で避けて通れないのが筋肉痛です。
筋肉痛が起こることは筋肉量を増やす意味で必要不可欠と考えられます。
ただ、ひどい筋肉痛になると翌日動けなくなるなどの弊害もあります。
そこで、少しでも筋肉痛を和らげるためには、スクワットの前後に軽いストレッチを行う、スクワット後は筋肉を冷やし、痛みがなければお風呂などで温めるなどすると筋肉痛対策には効果がありますので、是非、試してみてください。
痩せるスクワットの基本のやり方【美しい身体を目指す方法】のまとめ
いかがでしょう?
スクワットは、すぐに効果がでると言うダイエット方法では無さそうです。
しかし、正しいやり方で、根気良く続けて行けば、必ず効果があらわれるダイエット方法だと思います。
また、足腰を鍛えておくことは、いずれやってくる老化にも対応することができ健康維持の面でもとてもよいと言えるのは間違いなさそうです。
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